クラブ創設30周年という節目のシーズンが、いよいよ開幕!
「J1昇格。それこそがコンサドーレに関わるすべての人が満足できる唯一の結果だと思う」
これから始まる戦いを前に川井健太監督は果たすべき目標をそう口にした。思い返せば今年上半期に開催された明治安田J2・J3百年構想リーグの前にも「勝利にこだわる」さらには「どんな内容の試合だったとしても、最終的に勝てばサポーターは笑顔でスタジアムから帰路についてくれる」とも発していた。
ともすれば、こうした言葉だけを拾うと川井監督はいわゆる“勝利至上主義”あるいは「結果こそがすべて」というスタンスの指揮官に思えるかもしれない。だが、必ずしも実際はそうではない。
過去に率いた愛媛FC、サガン鳥栖で川井監督が披露したフットボールはチーム全体が連動してボールを動かし、細かくパスをつなぐコンビネーション重視のもの。ボールゲームの魅力を存分に引き出すスタイルだった。もちろん川井監督は「勝つための最善策だと思うから」という大前提を掲げていたが、「幼いころからそうしたスタイルが好きだった」「観ている人にとっても、そうしたゲームのほうが楽しいだろうし」という、タイムアップ時の最終スコアを最重要視しつつも、90分間という時が刻まれていくなかでのハートフルさも同じくらいに、いや、それ以上に大切にしている。
ひとつのエピソードがある。ちょうど2年前となる2024年の8月、川井監督はシーズン半ばで鳥栖の監督を辞すことになったのだが、その翌月からさっそくヨーロッパへ飛びイングランドやオランダなどのトップリーグを視察して回った。
ともすれば、この流れだけを聞くと、フリーの立場になった監督がフットボールの見識を高めるべく世界トップレベルのリーグに学びを求めたように思うだろう。だが、実際は異なる。川井監督がその目で見たかったのは現地のサポーターたちだったのだ。「ヨーロッパにも行きましたけど、帰国後もJ1やJ2、J3をはじめカテゴリー問わず、日本各地でもサポーターの姿を見るためにスタジアムを回りました」(川井監督)
真意はこうだ。「僕はプロの監督になってからいつも『サポーターをワクワクさせるような試合を目指す』と口にしてきました。ですが監督の立場になってしまうとサポーターの皆さんとは観戦場所が違いますし、スタジアム内での導線も異なる。『サポーターをワクワクさせる』と言っておきながら、実際にはどんな場面でサポーターが笑顔になるのかを十分に理解しないままだったので、それはおかしいと思って。ですから、せっかく時間ができたのでサポーターの姿を視察することにしたんです。もちろんチケットも自分で購入しましたよ。だって、自分でお金を出して試合を観なければ、サポーターの心境はわからないでしょう?」。そうやって川井監督はいちサポーターとなり、サポーターの反応を知ることで次のステップへの糧としたのだ。
コンサドーレの監督就任後はいくつかの節目に立ち会っている。クラブ発足30周年の就任については「本当に縁がある」と捉え、3年ぶりの厚別競技場開催についても「サポーターが“聖地”と呼ぶことの納得感を感じた」そして「すごくいい場所だな、と感じた」と自らが率いるクラブはもちろん、そこにまつわるピッチ外でのあらゆる出来事に対しても最大級のリスペクトを持って仕事に挑んでいる。
フットボールの監督には様々なタイプがいる。例を挙げれば枚挙にいとまがなく、まさに千差万別だ。そのなかで、あくまでも筆者の主観だが、川井監督はとにかく勝つことで周囲を納得させていくというよりは、クラブに関わる人たちと並走をしながらともにクラブ、チームを作り上げ、最終的にはみんなで一緒にゴールテープを切る。そうしたプロセスを好み、大事にしている指揮官だと感じている。
これから始まる2026-27シーズン。ぜひ川井監督と並走してみてはどうだろうか。もちろんリーグ戦は長く、山あり谷ありである。苦しい時期もきっと来る。そうした旅路を川井監督率いるチームと並走し、ときにはいいペースで、ときにはヘトヘトになりながら。つまづいてしまうときだってあるかもしれない。そのときには手を差し伸べたり、差し伸べてもらったり。目線の高さを合わせてのロングランはきっと、新たな活力を生むはずだ。
さあ、あらたなストーリーの幕開けである。このページを読んでいる人はぜひ、最後までともに走り続けて欲しいし、途中参加者もどんどん募って欲しい。多くの力、想いを結集し最高の形でゴールテープを切るためにも、まずはこの徳島ヴォルティス戦、力強く第一歩を踏み出そう。
Text by フットボールライター/斉藤宏則
スターティングメンバー
| 背番号 | ポジション | 名前 |
|---|---|---|
| 24 | GK | 田川 知樹 |
| 47 | DF | 西野 奨太 |
| 55 | DF | 梅津 龍之介 |
| 2 | DF | 髙尾 瑠 |
| 3 | DF | パク ミンギュ |
| 34 | MF | 木實 快斗 |
| 31 | MF | 堀米 悠斗 |
| 19 | FW | ティラパット |
| 70 | FW | ヴィニ ペイショット |
| 71 | FW | 白井 陽斗 |
| 38 | FW | 唐山 翔自 |
| 背番号 | ポジション | 名前 |
|---|---|---|
| 37 | GK | 北村 海 チディ |
| 22 | DF | 柳澤 亘 |
| 97 | DF | モヨ マルコム強志 |
| 3 | DF | 山田 奈央 |
| 2 | DF | 田中 隼人 |
| 42 | MF | 高木 友也 |
| 7 | MF | 児玉 駿斗 |
| 6 | MF | 鹿沼 直生 |
| 55 | MF | 重廣 卓也 |
| 9 | FW | トニー アンデルソン |
| 11 | FW | ルーカス バルセロス |
サブメンバー
| 背番号 | ポジション | 名前 |
|---|---|---|
| 1 | GK | 菅野 孝憲 |
| 17 | DF | 内田 瑞己 |
| 43 | DF | 野瀬 翔也 |
| 7 | MF | スパチョーク |
| 10 | MF | 宮澤 裕樹 |
| 16 | MF | 長谷川 竜也 |
| 18 | MF | 木戸 柊摩 |
| 22 | FW | キングロード サフォ |
| 23 | FW | 大森 真吾 |
| 背番号 | ポジション | 名前 |
|---|---|---|
| 31 | GK | 長谷川 徹 |
| 15 | DF | 山越 康平 |
| 4 | DF | カイケ |
| 44 | DF | 山口 竜弥 |
| 8 | MF | 岩尾 憲 |
| 17 | MF | 稲見 哲行 |
| 24 | MF | 髙田 颯也 |
| 19 | MF | 宮崎 純真 |
| 16 | FW | 渡 大生 |
得点
| 時間 | 名前 |
|---|---|
| 15 ’ | ヴィニ ペイショット |
| 58 ’ | 白井 陽斗 |
| 時間 | 名前 |
|---|
警告・退場
| 時間 | 名前 |
|---|
| 時間 | 名前 |
|---|---|
| 60 ’ | トニー アンデルソン |
交代
| 時間 | 名前 |
|---|---|
| 58 ’ |
木戸 柊摩 堀米 悠斗 |
| 74 ’ |
大森 真吾 唐山 翔自 |
| 74 ’ |
宮澤 裕樹 木實 快斗 |
| 88 ’ |
長谷川 竜也 ヴィニ ペイショット |
| 88 ’ |
キングロード サフォ ティラパット |
| 時間 | 名前 |
|---|---|
| 61 ’ |
宮崎 純真 重廣 卓也 |
| 61 ’ |
稲見 哲行 柳澤 亘 |
| 76 ’ |
渡 大生 高木 友也 |
| 76 ’ |
岩尾 憲 児玉 駿斗 |
| 88 ’ |
髙田 颯也 ルーカス バルセロス |
スタッツ